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経験から得た現代スポーツの考え 岩浪 幸さん(福岡大学4年)

型にはめず個々を伸ばす

多良木町出身の岩浪幸さん(福岡大4年)が、母校である多良木中に教育実習で訪れ、スポーツの楽しさや競技向上のコツを伝えた。

多良木中ー小林高校ー福岡大(スポーツ科学部在学中)で、陸上部として活躍。父親が陸上選手だった影響もあり、中2の夏より本格的に陸上を始める。高校時代には、2年時に県記録で3000M優勝。3年時にも優勝しインターハイ出場。大学では全国都道府県対抗女子駅伝の4区を走るなど実績十分。大学ではスポーツ科学を専攻し、体育教師を目指す。大学で学ぶ現代スポーツのノウハウを生かし、「伝える立場になりたい」と意気込む。

生徒達と良い関係が作れれば指導もスムーズに伝わると考え、コミュニケーションの重要性を訴える。「簡単な事ではないが一番大切」と話す。最近は、どのスポーツも高速化しており、現場に求められる結果のレベルも高くなっていて、生徒達にかかる負担が大きい。早い段階に才能を潰してしまう傾向が多いのが現状と考える。「結果も大切だが競技の楽しさを教えるのが先」と話す。『楽しい』という感覚があれば辛い練習も乗り越えられ、自然に強くなるという考えだ。

自身も、中高時代に激しい走り込みで鍛える練習法で、肉体的・精神的にも追い込まれ、伸び悩んだ時期があったという。結果『楽しくない』といった悪循環を生んだ形になったという。大学では、練習と同時に色んな意味での疲労を『抜く』といったバランスを大事にし、ストレスや負荷を少なくする。結果競技レベルが上がったと考える。「練習はキツイもの」。その中にも楽しさや充実感を感じ取って欲しい」と話す。生徒との距離を短くし、型にはめない指導を目指したいと考える。当面は現役競技者として、全日本大学女子駅伝優勝を目指すが、近い将来陸上界への名指導者が誕生する日も近いのでは。経験から得た現代スポーツの考えを聞いた。

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