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「女子サッカー界を盛り上げる」  小見田恵未さん(15)あさぎり町岡原

「戦う姿勢を学び 自分を磨く」

3月に行われたリオ五輪女子サッカーアジア最終予選で、なでしこジャパンがオリン
ピック出場の切符を逃した。中国戦に1-2で敗れ絶望的となった試合を悲痛な思いで
観戦したひとりのサッカー少女がいた。あさぎり中出身で帝京長岡高校(新潟県)に
進学した小見田恵未さん(15)。夢である「なでしこジャパン」入りを目指し名門校で己
を磨く恵未さんに話を聞いた。まさかの敗戦に少し動揺したと話したあとに、冷静に
分析した。「スピードも戦術も日本が上だが目に見えない何かが足りない」と感じていた
様だ。メディアではメンタルが弱いなどの報道がのちに飛び交ったが、「早い段階でそれ
に気づいていた」と恵未さん。帝京長岡高校に進学を決めた理由も「今の日本人選手には
スピードも足技もあるが、日本人選手にはないメンタルの強さが外国人選手にはある」
「技術習得は勿論だが、それ以上にメンタル強化に特化している」すなわち『人間力の教育』
が充実しているからと話した。

中学時代に在籍したヴィラノーバ水俣では、男子生徒と一緒にプレーしサイドバックの
レギュラーポジションを掴んだ。「フィジカル面で劣る分スピードと気持ちで負けないよう
心掛けていた」という。守備の要・サイド攻撃の起点となる重要ポジションも「足には自信
がある」。秋季中体連100Mでは3位に入るほどのスピードが持ち味だが、一番重要なのは
「戦う姿勢と気持ちの強さ」「技術より大事なものがある。それを学びにこの場所を選んだ」
と熱く話した。

最近スポーツ取材を担当していて『人間力』という言葉をよく耳にする。何処に行くではなく
何処で何をしたいのかを明確に持っている選手が多いと感じた。単に強豪校で全国にという
時代ではなくなっているのではないだろうか。社会性と技術取得の両面を考え、『人間力』
イコール『スポーツ』の考えが根づいてきたと考える。自信と経験をもとに自身を磨き「女子
サッカー界を盛り上げたい」と話す恵未さん。近い将来なでしこジャパンの一員として世界と
戦う姿を期待したい。



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