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暖談なぁ~39

◆多良木町に隣接するあさぎり町岡原北に「平景清息女の墓」という小さな御堂があります◆平家物語に出てくる壇ノ浦の合戦で敗れた景清は九州の方へ落ち延びたなどの伝説があります。息女は父を追って旅に出ましたが、途中で父の死を知り悲嘆にくれます◆この御堂に「景清の息女の廟はここ」という犬童信蔵氏の詩文の額が掲げられています。信蔵氏は「旅愁」や「故郷の廃家」の作詞者・犬童球渓氏の本名ですね◆息女は黒猫を避けたはずみにゴマ稈で目を痛め、ほどなく父の死を知って平家の旗を切り自害、以来、この地を「切旗」と呼び、いつしか「切畑」となったとか。この額にはそんな伝説が七五調で21節にわたり書かれています◆あさぎり町免田永才には景清の母・寅御前の墓も現存。案内してくれた多良木の知人と「球磨盆地は歴史の宝庫と改めて実感するね」なんて話したことでした。(X)

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